ローバ本体設計
明けましておめでとうございます。更新が二か月以上かかってしまいとし越してしまいました。早いものですねぇ。今回はローバの基板やサーボ、電池などの固定、格納を目的とした外装を設計したお話です。だらだらしたり修正に時間かかったりしたので時間がかかってしましました。そんなこんなしている間に大学の後輩が修論を終わらせたそうです。おめでとうございます。
1. 目的
ローバとして走行可能な本体をざっくり設計する。
2. ローバについての概要
今現在、自作ローバを製作中でして2017年に初期型を作って以来作っていませんでした。ここしばらくはその改良型を作るた試行錯誤してます。
ローバについて軽く書きますと。ローバとは月や火星、小惑星の地表を走行し探査することを目的としたロボットです。ローバは車輪が2個から複数個ついているものや、車輪がなく慣性モーメントでランダムに移動するものもあります。筆者は二輪のローバを作製します。二輪のローバは車輪付きのローバの中でも車輪の少なさからコンパクトな設計が可能であるのが特徴といえます。また、車輪がついているので目的地までの制御走行が可能です。二輪のローバはスタビライザ(安定化装置)をつける必要です。というのもスタビライザーがないと走行せずに本体のみがその場で回転してしまうからです。図スタビライザーを地面につっかえさせ、本体の回転を防ぎます。ローバを作製する際に、サイズの制限を設けました。内径146mm×240mm参考にしたのはARLISSのオープンクラスのサイズを参考にしますた。
探査車 - Wikipedia3. 要求
- 直径146mm×高さ240mm内のサイズ
- メンテがしやすい
- 走行時に破損しない程度の強度をもつこと
- スタビライザを展開方式とし、展開前はサイズ内に入っていること
以上4つを仕様要求としました。めちゃくちゃ簡単ですね。
1に関してはサイズ制限がないとどんどん大きくなるので設けました。また今回は本体のみの設計ですのでなるべく小さく設計します。タイヤをつけた時にサイズオーバーしないよう気をつけます。タイヤ×2個+本体=制限サイズ内である事を目指します。2. に関しては部品の組み立て分解ができないとメンテナンスができません。工具がアクセスしやすいように設計します。3. いわずもがな。壊れたら元も子もありません。4. 地面まで伸びたスタビライザを格納しなければサイズオーバーになります。折りたたみましょう。
4. 設計手法
設計する際にどのように設計したのか大まかな流れを書きます。
- 部品サイズの測定
- 部品の配置図作製
- ポンチ図の作製
- モデリングと検査
まぁ正直なところ上記の順番通りでなく配置図描いたりポンチ図描いたりを何回か繰り返しました。本当に大まかな流れです。
4.1. 部品サイズの測定
使用する部品のサイズをノギス、直尺で計測します。細かなデティールまでは計測しません。アセンブリする際に必要な縦横高さと穴の位置大きさを計測しました。部品ごとの寸法を紙に控えます。
4.2. 部品の配置図作製
上記の要求を満たすよう部品を配置します。まずは最適であろう場所に部品をざっくりと書いていきます。
4.3. ポンチ図の作製
大まかな配置が決まったら細かな寸法を記入し、具体的にしていきます。寸法を入れたポンチ図を正面図、上面図、側面図を新たに描きます。自分は5mmマスのノートを使って書きました。とても楽でわかりやすいのでお勧めです。
4.4. モデリングと検査
ポンチ図を基にFusion360でモデリングしていきます。パーツを作りアセンブリで組み立てていきます。組み立てができたら部品どうしが接触していないか、工具が入るスペースがあるかを確認して不備があるなら修正していきます。この修正から検査を何度か繰り返しましたので時間がかかってしまいした。
5.完成モデル
完成モデルの画像です。材料はアクリル樹脂のプラ板を使用します。接着剤で突合せ板を固定します。ギアボックス、スタビライザ、その他電子部品を搭載したイメージ図です。外装と内装の二つに分けて紹介します。ちなみにギアボックスのモデルは左右についているお粗末なものです。スタビライザのモデルは真ん中にちょろっと出ている板です。
5.1. 外装
外装です。サイズが90mm×16mm×55mmとなりました。外装の上面の画像と三面図です。素材はアクリル樹脂の2mm板でつくります。
ボルト、ナットが入る場所は工具が入るように空間を設けました。負荷がかかりそうなギアボックス周辺は強度が出るようにトラス構造にしました。
5.2 内装
内装です。部品を定位置に固定しようとすると画像のようにいびつなものができました。上面と下面から見た画像です。それと三面図です。
内装に電子部品とスタビライザを付けました。上から見てもスタビライザが中央に来るよう曲げ加工しようと思ってます。しかし、2mm厚のアルミ材を使用するつもりなのですが自宅で曲げ加工できんの?と疑問が。高さを少しでも小さくするため、皿ねじを使用します。例えば、9V電池の上に配置したネジ穴などネジ頭が邪魔になる場所には皿ネジを使用します。
5.3 組立と走行時のイメージ図
外装と内装の組み立てイメージです。後ろの八角形の物体は以前製作したタイヤのモデルです。スタビライザの位置をわかりやすくするために配置しました。片方しか準備していませんが横から見やすいので勘弁して・・・
上から順に内装、外装上面を組み立てます。外装下面にスタビライザーを通すように内装を入れます。その後、外装上面をのせてネジで固定します。
スタビライザの長さを確保するため、車輪の外周近くから車輪中央を通るように配置しました。一枚目の画像ではスタビライザとサーボを青く表示しました。二枚目の画像は展開後のイメージです。三枚目の画像が走行時のイメージでず。
6. あとがき
最後までお付き合いありがとうございました。今回ローバーの本体を設計(もといデザイン)しました。これから実際に作製して、壊れないで走行してくれるのかや、組み立てやすいのかを確認します。それにともない、さらにこれから細かいところを修正するかもしれないです。