タミヤギアボックスで無理矢理再設計してみる
こんにちわ。最近、旋盤加工にジョブチェンしてビクビクしながら旋盤回しているまさむねです。
今回はタミヤギアボックス4速タイプをもっと単純に出来ないだろうかと考え、モーターのギアと受動側のギアの二枚のみで設計したらどうなるかをまとめてみました。
受動側のギアにタイヤをくっつけて、ギア付きタイヤを製作します。モータギア(駆動ギア)とギア付きタイヤ(受動ギア)の一段歯車機構を作ることができるか検討します。
目的
タミヤギアボックス(4速)を一段歯車機構として設計し、シンプルな設計ができるかどうか検討する。
ギアボックス概要
タミヤ 楽しい工作シリーズ No.167 シングルギヤボックス 4速タイプ (70167)
- 出版社/メーカー: タミヤ(TAMIYA)
- 発売日: 2009/06/23
- メディア: おもちゃ&ホビー
- 購入: 1人 クリック: 26回
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タミヤギアボックス(4速)
ギアの組合せにより四段階の速度に変速可能。多段歯車機構により大幅な速度変化を行います。速度比は以下の4種類。今回は2276gf・cmと同等のトルクを出せるようにギアの直径(歯先円直径及びピッチ円直径)を計算します。
ギア比 | 回転数 | 回転トルク |
---|---|---|
12.7:1 | 1039rpm | 94gf・cm |
38.2:1 | 345rpm | 275gf・cm |
114.7:1 | 115rpm | 809gf・cm |
344.2:1 | 38rpm | 2276gf・cm |
タミヤギアボックス詳細
https://www.tamiya.com/japan/products/70167/index.html
設計計算
速度比の計算式
2276gf・cmのトルクを出すにはギア比を同じ344.2:1にする必要があります。
ギア比とは駆動ギアが1回転する間に受動ギアが何回転するかを比率で表したものです。例えばギア比1:2は駆動ギアが1回転すると受動ギアが二回転することとなります。この344.2:1は駆動ギアが344.2回転しないと受動ギアは1回転しないということになります。
ピッチ円直径は速度比から計算します。駆動ギアのピッチ円直径を回転数を歯数を受動ギアのピッチ円直径を回転数を歯数をモジュール(歯車の歯の寸法)をとすると
となり、歯数の比からピッチ円直径を計算することができます。
ちなみに、モジュールはギアの歯の寸法の事で、ギアの歯の寸法を揃えないとギアが噛み合わないため動力を伝えてくれません。
今回モジュールとピッチ円直径が分からないので速度比と歯数の比を使いピッチ円直径及び歯円直径先を算出します。
計算
タミヤのモーターにあらかじめついている駆動ギアの回転数は歯数は8枚なので受動ギアの歯数はとして回転数はで計算します。ギア比で駆動ギアが344.2回転すると受動ギアが1回転しているのでそのままとしました。(1)の計算式を変換させて受動ギアの歯数を計算します。
よって2276gf・cmのトルクを出すために必要なギアの歯数は2753.6枚となりました。コンマ6の歯数ってなんやねん・・・
直径を算出するためにモジュールの寸法をピッチ円直径と歯数を使用して以下の式から算出します。
ですがピッチ円直径は計測しにくいので計測しやすい歯先円直径から算出します。メートルギアの歯先円直径で計算する場合は歯数に2を足して計算します。以下の計算式で使用した歯先円直径(19mm)と歯数(36)は付属品の実測値です。
モジュールが算出できたのでピッチ円直径及び歯先円直径を算出します。
ピッチ円直径
歯先円直径
直径が1m30cmってやばくない?
結果
タミヤギアボックス4速タイプを一段歯車機構として2276gf・cmのトルクが出るようにピッチ円直径及び歯先円直径を計算しました。ピッチ円直径1376.5[mm]歯先円直径1377.8[mm]となりました。超現実的ではありませんね。